万定フルーツパーラー

予算:750円
味 :★★★
辛さ:★★
量 :★★★
万定フルーツパーラーは、東京大学の学生さんたちにおなじみの喫茶店の一つ。創業は大正3年(1914年)というから第1次世界大戦の頃になる。元々は店名どおりフルーツパーラーだったそうだけど、現在はジュース類に名残をとどめる程度。むしろ懐かしいカレーライスで知られている。
年季の入った店内に入ったら、まずは入口左脇のレジスターに目を向けよう。これがまた年代物で、昭和9年(1934年)の製造だそうだ。会計時には派手な、でも嫌みではない音を立てて、僕たちを和ませてくれる。
かわいらしい声のおばさまに案内されて席に着いたら、注文に移る。みちろん「カレーライス」(750円)に、後はそうだなぁ…「バナナジュース」(300円)も頼んでみよう。バナナなどのフルーツジュースは注文を受けてから作る生タイプだそうだ。
注文してから少し待つと、まずはバナナジュースが、続いてやや暗褐色な見た目のカレーライスがやってくる。どちらも昔なつかしの雰囲気でいっぱいだ。早速、いただきます。
まずはカレーソースを一口味わってみよう。おっと、割とサラサラしていて、多めのライスによく染みこむな。同じ本郷の喫茶店で同じおうちのカレー風でも、ルオーのものとは傾向が全く異なる。
味付けは、昔ながらのものを引き継いでいるようだ。現代の良くも悪くもメリハリの利いた味付けに慣れてしまった身には、かえって新鮮に感じられる。
辛さも今どきのカレーとは違い、唐辛子ではなくコショウで出している。当然、唐辛子の一直線の辛さが好きな人には物足りないだろう。でもきっと、昔に訪れたお客さんたちには、これが辛かったんだろうなぁ。食べていくうちにしみじみしてしまった。
カレーの合間に飲むバナナジュースは素朴なおいしさが特徴。家でミキサーにかけたものを飲んでいるような気分になるので、このなつかしのカレーとの相性はよい。おすすめしたい。